Basketry Exhibition
バスケタリー展ウエブサイト

■interview with artists #4

 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

artist: 関口 千鶴
Sekiguchi Chizu


■about my works






Flow、 Windmill palm, 30×18×45cm、2012


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・....

Q1 シュロを使うようになった経緯、初期の作品との違いについて
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・....




シュロの葉を撚る

 
Answer:

シュロの葉のデザインが好きだったこと、手に入れや

すい こともあり、使い始めました。

始めは葉をそのまま編んていましたが、ある時、

途中で作品を解いて編み直そうとしました。


すると縒った癖がパーマネントのように螺旋状につい

ていて、きれい!と思ったのがきっかけで、 現在の

ような縒りあとを付けておいた葉を素材にして編むよ

うになりました。

それからは常に葉を 縒ったものを何本もストックして

置き 、思いついた時にすぐに作品にとりかかれるよう

にしています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・....
Q2 シュロの葉を使うルール、入手方法、どんな葉でもいいのですか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・....



Answer:

ルールではないですが、葉をなるべく無駄にせずに大切に使うようにしています。

しゅろの木はもともと自宅の庭に1本生えていて、その後植えたりもしているので、それを収穫しています。


また、私が編んでいるのを知って、送って下さる方がいたり、近くのお宅で切っていただいたりしています。

しゅろの葉は風雨などにより、折れたり傷んだりしていることが多いので、そういう葉はオブジェ作品としては除きます。

そのように傷んだ葉でも、使える所は残しておいて巻き上げの籠などに使います。


葉の形や大きさ、硬さなどは色々違っても、その葉に合った使い方が出来ますのでどんなものでも可能です。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・..
Q3 シュロの性質、個別の形など植物として、ご説明下さい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・..


Answer:


葉の長さや枚数、厚さなどいろいろですが、丈夫でしなやかなものが多く、編みやすい素材です。

一般に葉が垂れ下がるのがワジュロ、そうでないのをトウジュロと呼ぶようです。私は葉柄を残したまま手のひらのよう

に分かれている葉の切れ目で裂いて使うのですが、その枚数はだいたい40枚前後で、中心に葉脈があります。

長さは中央が一番長く、幅も広くて厚く、両脇へ行くにつれてだんだん短く細く柔らかくなります。

特に一番端の3~4本は極端に細く短いことが多いです。


同じ木から採集した葉は、質や形状がだいたい同じです。

しゅろの葉と一口に言っても、その木によって本当にいろいろなタイプがあって驚きます。

私の家のしゅろの木の葉はすごく捩じれた形をしていて、どこに紛れ込んでいてもすぐに見分けがつくほどです。

葉の色は、切ってから年月が経つにつれ、緑から白っぽくなり、その後、茶色くなっていきますが、

成長してきた環境や保存の状態により、色合いは違ってきます。

また、普通の保管状態であれば虫やカビの心配はないようです。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・..
Q4 自分と出会う素材の縁について語って下さい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・..

Answer:

自然素材でも人工素材でも、自分とかかわりのあるもの、身近な存在のものを使いたいと思っています。

昔の人々が身近な素材で生活に必要な籠を作ってきたように、私も自分の庭の植物や近くの原っぱや海岸で採集

したものを素材に籠作りをしていきたい。


又はもっとプライベートなもの、家族や自分が使ったもの、部屋のゴミ箱などからも気になるものを拾いあつめておき、

実験的な作品にすることも好きです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・..
Q5 編む時のルールみたいなのがありますか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・..

Answer:

特にありません。その作品ごとに決めたりすることはあります。

ただ、一気に編みあげないで、一旦休みを置くということは必ずやっています。

途中でちょっと立ち止まって落ち着いてみると、いろいろ気付くことが出来るからです。

編む前のシュロの状態

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・..
Q6 イメージは最初にはないのですね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・..


Answer:

特にありません。その時のインスピレーションで数枚の葉を選び、どう組み合わせて編んで行くかを考えます。

組み合わせてみた時に、こんな風になりそう、という漠然としたものは感じますが、

その予測どおりにはならないことが多いです。









・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・..
Q7 制作上で現在抱えている問題はありますか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・..

Answer:

しゅろのオブジェに関しては、葉の枚数が多いので、いつも最後に葉の始末をどうするかが問題です。

いろいろな方法を試してみています。


また、しゅろの葉の両端の短い葉をどのように使うか、芯(葉脈)をどうするか、縒りの強さは?など 、

そのたびに悩むポイントです。でもそれらの問題点が作品のカギになるとも言えます。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・..
Q8 自然に出来る形とご自分の作りたい形について。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・..

Answer:

基本的には、自然に葉が形になって行く流れにまかせ

て編んで行き、所々でそうではない動きを入れます。

それは自分の作りたい形を意図してではなく、ここら

辺でちょっと曲げてみよう、とか角を作ってみようという

程度の動きです。







しゅろの葉のなろうとする形とその動きが作用して、葉

の枚数と長さの制約の中で形が現れてくるのを待ちます。

そういう偶然現れる形を作りたいと思っています。
作業中の関口さんの手はまるでシュロとダンスを踊っているように見えた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・..
Q9 何故、編む方法で何を表現したいのでしょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・..
Answer:

自分の手で編むことに魅力を感じます。

そして、特に自然素材を編んでいる時、採集している時も含め、その手触りや色や香りの中に夢中でいられる自分がいま


だから、表現したい何かより、自分が見たい世界をいつも追いかけているような気がします。




アトリエにて:2015年7月




■関口 千鶴 活動暦■

1986 関島寿子にバスケタリーを学ぶ
1988- 「バスケタリー展」(千疋屋ギャラリー、他)
1996
個展 「熱海の自然を編む」(熱海テプコギャラリー)

1999
「バスケタリー10人展」(ギャラリー・スペースS)

2000 国際掌中新立体造形公募展(名古屋)

2001
第2回清州国際工芸ビエンナーレ公募展(韓国)スペシャル セレクテッド ワークス入選

2003 三人展「素材の在りか」(千疋屋ギャラリー)

2006 「日韓 バスケタリー交流展」(韓国・ソウル)

  「素材を愉しむかごづくり・バスケタリー展」(滋賀県民芸術創造館)

2007 「East Weves West/Basketry from Japan & Britain」 
(Collins Gallery,イギリス 他)

2008 「Art + Basket 日韓交流展 in 奈良&もがりの森」(奈良)

2009 「韓日バスケタリー交流展」(寒碧院美術館、韓国)

2010 「強靭な素材、柔軟な思考」-民具とバスケタリーの接点-(武蔵野美術大学)


「韓日バスケタリー交流展」(GyoDong Art Center、韓国)

2016年現在、新百合ヶ丘産経学園 講師

■関連サイト:ショーケースギャラリー  http://www.showcasegallery.jp/

Interview with Artists 
第4回 関口千鶴
作品を見る

Interview with the artist の写真などの著作権について:

同ページの全ての写真、および文章につきましての著作権につきましては全て関口千鶴氏、および バスケタリー展ウエブサイトが 権利を持つものとします。

許可なく複製、使用を禁じます。