バスケタリー展ウエブサイト
Interview with the artist

No.02

内野 敏子
Uchino Toshiko


Interview with the artistはバスケタリー展のアーティストにインタビューをして
アーティストのもの作りの考え方、素材や技術についてを聞いて行くシリーズです。
第二回目は内野敏子氏です。


Q1 水引とバスケタリーの作品との共通点、違いを教えて下さい。


Answer:
私自身の仕事である水引クラフト(水引工芸)では、90センチというい限られた長さの中で、水引の持つ個性(芯が紙であるということ)を生かし、伝統的な結びを使い、それを様々に応用することで作品を産み出しています。
糸(水引)の始末もそつなく、美しく仕上げられるように力を注ぎます。

また主なモチーフとなる具象的な形をいかに結びで表現するかということで、それを観察し、デッサンし、それから作業にとりかかっています。

反して、バスケタリーの作品を作るときは、同じ結びを現在探究中ですが、90センチにこだわらず、不足すればつなぎ目を気にせずに進み、美しく仕上げることよりも、編む事でどういう風に変化して行くか、造形されて行くかを見ています。

ゆえに同じ素材、結びを使っていても、私の中では全く別の存在ですが、共通点を1つ挙げるとしたら手と水引だけで完結するという事かもしれません。




Q2 内野さんの使う素材について説明してください。 また何故、その素材を使うのですか。


Answer:
水引は和紙のこよりでできています。それに絹糸や紙が巻いてあったり、フィルムが巻いてあったり、また色も様々で現在は数百種にも上ります。

バスケタリー作品については、水引を使用していますが、これはたまたまそうなったと言っても過言ではありません。

元々はかごが大好きでアケビや柳のかごを編みたいという安直な理由のスタートでした。また少しは自分自身の水引クラフトの世界を拡げられるのではと思ったのも事実です。

初出展の第16回バスケタリー展に初出展することになったとき、たまたまバンドになった水引を大量に持っていたのでバスケタリー素材として使ってみたのが最初で、結果的には渋々作ったもう1点があわじ結びの更なる可能性を引き出してくれました。

使い慣れている素材と言うことで、あるいは必然だったのかもしれません。
また水引には色や素材の種類がたくさんあると先に書きましたが、色に頼ってしまい、伝えたいことが埋もれてしまわないように、形をより生かせる水引を都度選択するように心がけています。



”AWAJI"
絹巻水引
あわじ結びの連続
50x40x15cm, 2003年制作
出展:第16回バスケタリー展





Q3 一つ結びの技術をあげるとしたら何でしょう。(水引では結びの技術が基本だとお聞きしたような記憶なので)


Answer:
数え切れないほどある水引の結びの殆どが「あわじ結び」で始まります。

現在(2006年春)、水引を始めて11年目になりますが、未だにとりつかれているし、未だに緊張しています。








Q4 2004年度のバスケタリー展の出品作品について:


Answer:
作品解説:
当初、予定した形と全く違う物が出来上がりました。

あわじ結びの繰り返しで、流れに逆らわずに追いかけて行ったところ不思議な歪みが。
そこで予定を変更し、その形を生かしながら美しい造形を目指すことに途中で切り替えました。

90センチの長さを途中で継ぎ足しながら編んでいますが、その継ぎ足したことが苦にならない形の美しさも追究しました。



(同作品の)技術と素材について:

Answer:
絹巻水引を使用し、あわじ結びのみで製作しています。



"無題”

水引(絹巻水引)
あわじ結びの連続
30x25x15cm、2004年制作




Q5 (作品作りの中で)今、どんなことに興味がありますか。また将来どんな作品を作っていきたい、目指したいと思っていますか。


Answer:
先ずは同じ事を長い時間をかけて繰り返して行こうと考えています。
その先になにかあると思うので。
次の作品は平面的に組んでいき、糸の方向性を見つめたいという希望があります。




Q6 (作品作りの中で)今、どんなことに興味がありますか。また将来どんな作品を作っていきたい、目指したいと思っていますか。


Answer:
先ずは同じ事を長い時間をかけて繰り返して行こうと考えています。
その先になにかあると思うので。
次の作品は平面的に組んでいき、糸の方向性を見つめたいという希望があります。




Q7 自分のものづくりの考え方がどういう点で独特であるかを説明して下さい。


Answer:
他にも同じ素材で同じ事をやっている人が存在するのかもしれませんが、伝統工芸とバスケタリーの両方の世界に同じ技法で取り組んでいることが自分の個性。
双方共にプラスに働いてくれていると思います。





Q8 現在の店、ギャラリーの様子について

内野敏子は2005年より熊本にクラフトショップ・ギャラリーの「しろつめ」をオープンしている。)


Answer:
昨秋(2005年11月)、熊本に開店した自分の店「しろつめ」では「生活道具」が基本であり、使える物を紹介しています。

まだ始まったばかりで、どう変化して行くのかは自分自身も分かりません。
けれども手仕事を大切にして行こうという気持ちだけは変わらないと思います。



(店内の様子)

Q9 今秋の企画について


Answer:
10月の終わり頃から、 陣内 律子 さん、久保容子さん、菊池ゆかりさん他の数名の方々の作品を「しろつめ」で展示させて頂く予定。

まだ詳細は決まっていませんが、まずはうちに来てくださるお客さまに、使うかご以外の世界を見て頂くこと。

小さな動きではあるけれど、最初の1歩を歩き出すために。




Q10 その他、なんでも


Answer:
私自身、頭で考えている時間が長く、実際の作業になかなかとりかかっていないのが現実。
それでも私の中で水引クラフトとバスケタリーが共存しているのがいいと思っています。

周りの足並みについていけないとは思うが、焦らずじっくり進んでみようと自分をなだめています。





Interview with Artists

第2回 内野敏子


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